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外付けステレオマイク:オーディオテクニカ『AT9945CM』EOSシリーズのフォーカス音振動問題を試行錯誤

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動画の質を向上させるには、やはり『外付けマイク』が必須です。しかしこれが、やればやるほど深みにハマる、底なし沼のようなものなのです。きっと、プロの音響さんからしたら失笑なんでしょうけど、予想に反することが多く起こるものです。

今回は定番マイクの、オーディオテクニカ『AT9945CM』をレビュー致します。

外付けマイクの理想と現実

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ムービー対応カメラには、必ず内臓マイクが標準装備されています。
しかし実際に使ってみると、どうしても不満が出て来るものですよね。

・音質が悪い
・機材のフォーカス音を拾ってしまう
・風切り音が入ってしまう

これらは、誰もが経験することではないでしょうか。
そして外付けマイクを検討購入するのですが、その先にも課題が待っています。

・プラグインパワー
・音量が小さい
・ホワイトノイズ
・取り付け位置
・カメラとの相性

風切り音は『ウインドシールド』が付属であれば解決しますが、その他の項目が増えてしまいました。では、その理由を探って行きましょう。

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プラグインパワー

これは、みんなが落ちる落とし穴で、私も知らない時はどハマりしました。
ピンジャックを確認し、マイクを買って接続したら音が極端に小さい現象です。

原因は『マイク電源』で、電池駆動タイプならば問題ないのですが、スイッチすらないものは、録音(録画)機器からの電源供給を受けます。しかし、機器自体が電源供給しないものも多くあるので『通電せず音が出ない』となるのです。

音量が小さい

ほとんどの場合、外付けマイクは内臓マイクに比べると、音が小さくなります。
対策として、カメラ側の設定で感度を上げるのですが、そのリスクとして余計な環境音(エアコンなど)を拾ったり、音割れが発生することもあります。

ホワイトノイズ

これは『サー』っという背景音なのですが、カメラとマイクの相性が原因なので、どうすることも出来ません。ただ、後の編集である程度は除去可能です。

取り付け位置

Canon系一眼レフを例に上げると、標準マイク使用の場合は、レンズのフォーカス音がダイレクトに録音されます。一言で言うと使い物になりません。

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それで、オーディオテクニカの『AT9945CM』のようなタイプは、マイクと接続部の間にゴム製のクッション素材が使われており一応、振動を吸収します。しかし、収まりの良いホットシューに乗せると、やはりレンズのフォーカス音を拾ってしまうのです。なのでどうしても、カメラとマイクを離す方法を考える必要があるのです。

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例えばですが、ホットシューを分岐するアイテムがあります。
距離を取れば音質は上がりますが、大げさになりコンパクトではなくなります。

しかし『7D2』で試しましたが、多少効果はあったものの、カメラと繋がっいると振動はどうしても伝わってしまいます。

繋がっていることに変わりはないのですが『距離をもっと伸ばしたらどうだろう』ということで『自撮り棒』を用意しました。

しかし、消音効果は得られませんでした。
なかなか、難しいですね。

ちなみにこのタイプは、グリップエンドに雲台ネジが切ってあるタイプなので、アクセサリーとしては優秀です。

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こんなミニ三脚と組み合わせると、細いスタンドとしても使えます。こういうアイテムって、ちょっとしたライトやモニターを置いたりする時に重宝するんです。

一つあると便利ですよ^_^

続きまして、マイク専用の振動除去アイテムを試してみました。

これは、完全にマイクをゴムの柵で浮かせている状態なので期待していましたが、残念ながら、結果はほとんど変わらず振動を拾ってしまいました。

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ここまで来ると、もはや意地の張り合いです。
雲台にカメラを2台セット出来る『アクセサリープレート』を登場させました。

はい、あっけなく撃沈で、そもそも設置していること自体がダメなようです。
それで最終的には、マイクだけ独立させて別三脚を立てると解決しました。

しかしコードが邪魔で、定点カメラならまだしも、気軽な撮影は無理です。
一眼ムービーにこだわらず、ビデオカメラで撮影すれば解決する話ですけどね。

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こうなれば、そもそも音の原因であるレンズ自体を変えてしまえとなる訳です。
動画撮影レンズとしては定番の2本ですが、違いは『STM』と『NONO USM』で、どちらもオートフォーカス音とスピードを重視したモーターの違いです。

『コココッ』という音は驚くほど小さくなりますが、それでもやはり静かな環境だと聞こえるようです。

カメラとの相性

ホワイトノイズもそうですが、マイクとカメラの相性は使ってみなければ分かりません。現に『AT9945CM』はパナソニックの『GH』とは良いようです。

それでも手持ちの『EOSシリーズ』で撮影したい気持ちは変わらず、相性の壁を超えて、底なし沼に落ちて行くのでしょう。

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あと、内臓カマイクの設定項目は色々出来るのに、外付けマイクを接続すると、設定制限が掛かる機種もあります。Max音量のオート制御だけは欲しいところでした。

『AT9945CM』紹介

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基本的な悩みを踏まえ『AT9945CM』をレビューします。

ホワイトノイズについては、ユーチューバーの瀬戸弘司さんが検証してくれていたので、ショックはありませんでした。個人的には許容範囲です。

音質はダイナミックマイクに近い感じで、指向角度90°の方向性が絞られており、余計な環境音は入りません。確かに使いやすい機材だと思います。

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背面には『ローカットスイッチ』があり『ワンタッチで振動、風などの雑音を低減』となっています。しかし実際、この手の設定はカメラ側にも配備されており、またその設定項目も多い為、何が正しいのかイマイチ判断が効きません。

無いより、あった方が良いとは思いますが(・ε・)

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内臓マイクの特徴として、部屋であればその全体の反響をキャッチする印象がありますが、これは被写体の目的音をキャッチするので耳を傾けやすいと感じました。
距離は自撮りのような画角に適しており、インタビューには向いているはずです。

ただマイクの世界は、なかなか思い通りには行かず、結果的にムービーカメラの『内臓マイクでも十分』と思ってしまいがちです。もっと手軽でコンパクトで高音質が手に入れば、撮影に集中出来るんですけどね〜(/∇\*)

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