映画やグルメ番組でよく観る『ピン送り』表現って、カッコ良いですよね。一眼レフ動画撮影が手軽に出来る時代になりましたから、道具さえあれば誰にでも叶う手法なので、使わない手は無いでしょう。
定点カメラだけだと地味な画になってしまいますが、スライダーやピン送りを使うことで、動きのある魅力的な表現になるはずです。
今回は安価な『NEEWER』製の『フォローフォーカス』キットで、ピントの自由を表現してみたいと思います。
ピン送りサンプル動画
機材の動きと、撮影したピン送りサンプル動画をまとめました。
ブログと合わせて、ご覧下さい。
手動ピントの自由
最新のカメラは『タッチフォーカス機能』があり、なかなか優秀です。パッと切り替わるのではなく、じんわり粘りのある表現も可能なので、今回紹介するアイテムは肩身の狭い時代になっているのかも知れません。
しかし、マニュアル操作とは、まさしく表現そのものであり、オートでは叶わない領域なのだと強がってみました^_^
さて、ピントや光には、必ず『芯』が存在します。そこを軸とすると、映像は一気に優しく思えるはずですが正確性を重視するならば、外部モニターは必須です。ピーキング機能で、ピントの山を捕まえられれば、もはや怖いものはありません。
リグ のベース
さてさて、今回3つのパーツでピン送りリグを組んでみました。リグとか言うと専門家に怒られそうですが、気になっている方へ向けた内容となっております。
ちなみに『Neewer』製品のパーツはブルーが多めです。個人的にはレッド推しですが、今後のカスタマイズを考慮してブルーに落ち着きました。
基本的に両サイドの『アクセサリーマウント』と『フォローフォーカス』は固定で、中央の雲台部分を前後させてレンズ交換対応をしています。
まずは、土台部分から。
クイックシュー採用で、滑り落ち防止のピンもあります。
両サイドのネジは、パイプとの固定用です。
真ん中のネジは高さ調節で、使用レンズにより調節が必要です。
『値段の割に作りはしっかりしている』という前置きを挟んだ上で感想を書きますね。
調整中に干渉してしまう部分がありましたので、ワッシャーを噛ませて対応。
台座部分が狭いので安定性に疑問が残りましたが、三脚雲台との設置部分に滑り止めシートを噛ませ、緩み防止と密着度を上げました。
これらの対応により、使用中の不具合は今のところありません。
パイプの長さが左右で違う個体差現象に遭遇しましたが、特に気にしていません。
Canonの『EOS』は液晶側から見て、右下にバッテリーポケットがあります。なので、シューマウントの取り外しネジが干渉しないよう向きを左に振りました。このように、ベースパイプに対して反転出来る自由度が嬉しいですね。
シュープレートは、こんな感じでカメラ側に取り付けます。表側(カメラ側との設置面)にはゴムシートが貼り付けられていますから、緩むことはありません。
ちなみに愛用している『液晶ビューファインダー』のプレートと同形状でした。
フォローフォーカス本体
続いて、こちらはメインの『フォローフォーカス』です。
全くツッコミ所の無い、素晴らしいアイテムです。
気になる使用感ですが、程良い回し心地で、スタート・ストップ共に粘ります。
その上で、使用レンズリングの硬さがダイレクトに影響してきます。
白い部分へは、マジックで目印を書き込むことも可能。
形状は斜めになっているので、カメラサイドからも後方からも見やすいです。
勿論、利き手に合わせ左右どちらにでも、取り付け可能です。
可動式のフォーカスロックで、ピントやズームリングの幅を制限出来ます。
ピントリングは端まで来ると、リングは回るけど数値は変わらず滑るタイプが多いので個人的には使用していませんが、見た目で幅が分かるのは便利だと思います。
レンズ側に付ける、歯車のギザギザ山です。
付属は1本で、レンズによってサイズを調整します。
『無くても回るかな?』と試してみましたが、所々滑ってしまうので必須でした。
このように取り付けます。
ネジは台座と干渉しないよう、シュー部分で高さ調節をします。
フォローフォーカスを使用する場合、ボケ味の強調を目的とするシーンがほとんどかと思います。そうなると使いやすい条件が絞られますが、実際は使ってみないと分かりません。
・ピント可動域の幅が適度
・リングの回転トルクが硬過ぎない
・望遠域の解放レンズ
ちなみに『Canon EF50mm F1.8 STM』はピント幅イマイチでした。
『SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM』はズームリングが硬過ぎて稼働時にブレやすい。
編集のアイデアとして、動き始め部分がブレたらカットして、安定している可動域の動画のみを使用することで解決するのもアリですね。
大きな青いネジを緩めると、左右幅とポール前後の調節が可能です。ベースの雲台で高さを粗方出し、あとは歯車を押し当てるだけで、ほぼフィットするはずです。
アクセサリーマウント
カメラのホットシューにアイテムを乗せると、ブレの原因になります。
なので、リグのどこかへ固定した方が安全です。
軽量と自由度を高める為、たくさんのネジ穴が切られています。
こちらは『SMALLRIG』のレールブロックで、作りは『NEEWER』より上です。
余っているダボで、高さ調整をしました。
これでモニター角度調整による、カメラとの干渉問題をクリアしました。
フォローフォーカスキット写真
購入検討している方がいると思いますので、機材を様々な角度から撮影しました。
下記のギャラリーで、ご確認下さいね。
リグには憧れはありますけど、今回は必要最小限に納めました。担ぎスタイルだと、自然な動きのある画が撮れますが、ちょいと大げさかも知れません。
色々、気になるパーツもありますよね^_^