2017年(平成29年)の干支は酉(とり)です。
ボスから、それに因んだ椀物を作るよう指令が下ったので、スーパーへ走りました。
椀物は懐石料理の主役なので、ストーリーを大切に考案してみました。
一般家庭で作れる簡単さと、普通の食材を使用することが条件です。
今回は、誰でも作れる『懐石風椀物』に挑戦です。
鶏蓮根の椀物のレシピ
今回は、お客様にお出しすることが前提の料理なので、食材の形を整える為、廃材が出ます。勿論、捨てずに家庭用で使用するので、予めご了承下さい。
鶏蓮根団子
鶏挽肉 | 合挽き | 300g |
木綿豆腐 | 150g | |
葱 | 一皮剥く みじん | 1/2本 |
生姜 | チューブ可 | 少々 |
塩 | 少々 | |
卵 | 1個 | |
蓮根 | 7mmサイコロ | 適量 |
片栗粉 | 使わなくても可 | 適量 |
出汁パック | 濃いめに取る | 適量 |
水 | 2L |
その他の具
大根 | 拍子切 | 適量 |
人参 | 梅切 | 適量 |
柚子 | 千切 |
適量 |
葱 | 焼鳥用サイズ | 1/2本 |
見やすさを重視する為、レシピは2つに区切りましたが同時進行となります。
『椀物』という表現は難しそうですが、鍋料理をアレンジしたパクリです。
野菜カットにこだわらなければ、30分で完成します。
料理のイメージのほとんどは、ただただ器と盛り付けです^_^
鶏蓮根の椀物の作り方
まずは、出汁を火に掛けます。
後ほど説明しますが、途中で出し汁を2つに分けます。
1.水(2L)に出し汁パックを入れ中火に掛けます。
こんな商品があれば、便利です。元々塩分が入っているものは、味付けしなくても良いので大事なシーンで失敗がありません。
2.大根は短冊に切ります。
3.人参は花形に切ります。(理想は梅切)
4.大根と人参は、抽出中の出し汁の中へ入れてしまいましょう。
5.葱をみじん切りにします。
6.具用の葱は、焼鳥サイズに切ります。
7.蓮根は、7mmサイコロ角に切ります。
穴が空いているので正確には切れませんが、小さく切り過ぎないように注意します。
酢水に浸けると、劣化が防げます。
続いて、鶏蓮根団子の工程に入ります。
エンボス手袋を使いました。
8.鶏挽肉・木綿豆腐・みじん葱・生姜・塩をボールで混ぜます。
パテの硬さを確認しながら、溶き卵を入れます。
ゆる過ぎてしまった場合は、片栗粉に助けてもらいましょう。
9.水気を切った蓮根を投入して混ぜます。
そろそろ出し汁が取れて、入れておいた大根と人参が煮えている頃でしょう。
10.ここで、出し汁の半分を別鍋に移して下さい。(椀汁用)
野菜具が入ったままで構わないので、出汁パックを取り出して下さい。
11.中火ぐらいを保ち、スプーンで鶏肉団子を作り投入して行きます。
場所を変えながら入れると、団子同士がくっ付きません。
その場合はラップを広げスプーンで団子を置いて行き、茶漉しなどで片栗粉をまぶします。一旦転がしたら、再びまぶすことで満遍なく粉が付きます。
12.全部投入したら、アクをすくいます。
目安として浮いて来たら火が通った証拠ですが、そのまま放置すれば再び沈む性質があります。3分程度で火は入りますので、煮過ぎないように注意しましょう。
13.最後に、葱を入れて完成です。
盛り付け準備をしている間に、味が入ります。
14.柚子の皮を薄く剥きます。
剥いた時の白い綿部分は苦いので、極力入れないようにして下さい。
15.お椀の中に具材を盛り付けます。
・中央に鶏蓮根団子を3個(酉)
・周辺に大根を散らせる(残雪)
・人参を鶏蓮根団子に2つ寄り掛からせる(梅の花びら)
・葱を2本立てる(春の訪れ)
16.淵から、熱い出し汁を注いで完成です。
まだまだ寒い季節なので、加熱度合いにもよりますが『陽性』のものを意識しました。
出し汁を取り替える意味は、鶏団子を茹でる際に脂が出るので、味がボケる為です。
また、にごりを解消する為でもあります。
勿論、捨てずに活用しましょう。
場合によっては雑煮風にしても良いのですが、餅は面倒なので白玉がオススメです。
最近では扱いやすくて美味しい『冷凍白玉』がありますからね。
ストーリーとしては、残雪の残る庭に鳥がいて梅の花が顔を出し、緑が春の訪れを知らせている光景となります。
葱を目葱や菜の花に変更すると、鮮やかになるでしょう。(まだ売ってなかった)
ホウレン草やインゲンでは普通なので、やはり季節のものがオススメです。
ちなみに、庭に舞い降りた鴨を泥葱でシバいて捕まえ食べるという意味合いも込められております(≧∀≦)