フルサイズCMOSセンサーを搭載した『6D』の後継機として『Mark2』の発売が決定しました。『6D』は、2012年11月の発売でしたから、もう5年も経過していたことになります。当時から疑問だったのは『5D』という王道枠を持ちながらの投入です。
しかし今回の『6D2』の発表で、開発者の想いが明らかになったと感じています。
Canon EOS『6D枠』のコンセプト
『軽やかにフルサイズ。』これが『6D』のコンセプトでした。
この枠が定着した今は『なるほど』と思えるのですが、実は発売当時はよく分かっていませんでした。その理由として『フルサイズ=高級機』という強いイメージがあったからです。また『5D3』が、2012年3月でしたので、その年の秋に発売という近さにも驚きました。
私は『6D』を初めて手にした時の感動は、今でも忘れることは出来ません。
それは、フィルム機最後の『7s』の操作ボタンそのものだったことです。これは、メーカーを愛用してくれている、ユーザーに対する敬意であるとさえ感じました。
その背景として、愛用者の中に年配者も多いはずです。それでも時代がデジタルに流れ、ますます分かり辛くなった操作性をそのままに、愛着のあるフルサイズという形で表現し、SDカードを採用した『軽さ』にこだわり続けた提案に感動します。
これは『PENTAX K-1』にも同じことが言え、共に歩む素晴らしさを感じるのです。
Canon EOS『6D2』の位置
『7D2』と比較すると、確実に風景向きです。
感覚としては、その下の『80D』系のフルサイズ機として位置付られると思います。
特に今回から採用される『バリアングル』については、ローアングルをカバーしつつ、動画にも適している為、カメラマンの幅を選ばないポジションを確保出来るはずです。また、高速オートフォーカスや測光点については、現在のキヤノンはかなり優秀な進化を遂げたと言えます。
そして『7D』と『7D2』の比較で大きく感じた『暗さ』への反応も更に向上しました。それは『常用ISO 40000』という、もはや意味の分からないレベルまで達していることを見れば、納得が行くはずです。
液晶は『タッチパネル』に対応し、ライブビュー状態で目標へのピント合わせが可能になりました。こうなると、フルサイズ一眼ムービーへの可能性を感じる方も多いのではないでしょうか。味のあるボケ動画は、とても素敵ですよね。
これからの一眼レフカメラ
もはや、十分なラインナップを見せるキヤノンですが、これからも、ますます精度の時代に入ると考えています。もちろん派手なアピールも必要ですから『4K・360°・3D』のような要素が入って来るかも知れません。
しかし、SONYが発表した『目認証』のような、確実で簡単なピント合わせが、これからもテーマであることは変わらないはずです。逆に『思い通りのピント』が手に入った先、写真とは何処へ向かうのでしょうかね。