当時『パノラマ撮影』というのが流行った。
何とも夢のある響きに感動し、心躍らせたものだ。
しかし理屈は単純で、長方形のフィルムの上下を黒い幕で隠し、細長いパノラマ比率の長方形を作るのだ。
その面だけに光を当て露光する。
それを引き延ばしてパノラマサイズと歌うわけだ。
当然画質は粗く質も悪い。仕組みを知ったことで、納得しながらも夢を奪われたような気持ちになったのは僕だけだろうか。
もちろんパノラマ専用の本物もあるが、当時は日常使用はなかなか難しかった。
現在ではデジタル処理で、カメラを移動させながら読み込ませる機能や、複数枚を繋ぎ合わせる技術が当たり前となっている。画質も素晴らしい。
しかしあの時パノラマが流行らなければ、考案されなかった技術なのかも知れないと考えると、やはりものすごい発想なのだと今更ながら思うのです。
仕様
形式 35mmレンズシャッター式
レンズ 35mm/F3.5~70mm/F7.4(ズーム比2倍)(5群6枚)
撮影距離 0.8m~∞(35mm時)、0.6m~∞(70mm時)
ステップ数157 AE・AFロック(シャッター半押し) 無限遠モード
シャッター 電子制御 4.5秒~1/360秒
露出および補正 CdSによるプログラムAE
中央重点測光
モードスイッチにより+1.5EVの露出補正可能
連動範囲EV2~16
フイルム感度 ISO25~3200自動設定
ストロボ 内蔵固定式
ファインダー 実像式ズームファインダー
電池 CR123AまたはDL123A×1
大きさ 118.5×65.2×42mm
重量 233g(電池別)
オートローディング・自動巻き上げ・巻き戻し
リモコン赤外線式
パノラマ途中切り替え
セルフタイマー電子式10秒