ポートレイトにも色々ありますが、屋内屋外で考え方が異なります。
今回は屋内での撮影に、スポットを当ててみたいと思います。
ストロボが難しい理由
実際は外の方が簡単という人が多いのは、照明を使わなくても十分な光量が得られるからではないでしょうか。それにストロボを使わなければ、絞りのコントロールも自由自在となります。モデルさんとの間に何もないということは、アクセスが容易になり、撮影に集中できるということになるのです。
室内撮影は慣れるまでは苦労します。しかし慣れてしまえば、外よりもはるかに撮りやすくなるはずです。
それは天候に左右されないというのが大きな理由です。もちろんカットによりセッティングは随時変えて行かなくてはなりませんが、時間と共に変動するわけではないので、答え探しが簡単になります。
カメラも照明も、全てマニュアルで撮影した方が狙い通りの表現ができます。
要は光をコントロール出来る環境なのですね。
今回の画像は、2灯撮影です。アンブレラと天井バウンスかサイド光という簡単なライティングです。
背景が小さいため、腰上のカットがメインです。
気を付けたのは下記の通り。
1.顔の影の出方。
2.背景の影の出方。
3.腰より下の色味。
撮影の主役はポートレイトの場合、必ず目になります。なので顔周り気を配るのは当然のことですよね。
影はモデルさんの雰囲気に合わせて角度は勿論、固さを調節してあげられたら最高です。
この部分が肝で、道具と距離に比例します。
色味については、今回の画角ではギリギリです。人の肌というのは写真の中ではかなり厄介で、光の角度や周辺の色を間違えると不自然になってしまうこともあるでしょう。
実は年齢を5歳位はコントロールできてしまうのです。(人によりけり)
まずは安全に、レンブラントかループ辺りから始めて微調整しましょう。
画像1・2はループと天井バウンス。
3はレンブラントとスプリット。
4はレンブラントと天井バウンス。
案件の内容から機材選びが始まりますが、これよりも画角の下が広くなる場合は、もう一灯必要になりそうです。
理想を言えば被写体の対角線の1.5〜2倍のBOXライトが2つ欲しいところですが、スタジオでない限り難しい話ですよね。女性の肌は標準露出から、+1段以内でコントロールし手と足の光量が開き過ぎないのが理想です。アンダーになってしまえばコントラストが高まり、日焼けの肌になってしまいます。
見落としも多くなりがちですが、アンダーになって後で編集をかけたとしても、かなり厄介な存在になることは間違いありません。解決策はやはり、始めからライティングに気を付けるということです。