ネットショッピングは、もはや当り前の時代になりました。更に配送のスピードがハンパないので、運送業界もご苦労されたことと思います。
普段のお買い物はとても便利ですが、実はショッピングサイトには『性格』というものがあります。それは売り手に回らないと気付かない部分です。
今回は販売者の視点から、その違いに迫ります。ネットショッピングを学びたい方用の、基礎の基礎のお話です。
便利になると不便が起きる
ジワジワとですが、ショッピングサイトは常に進歩を遂げています。
それは全てお客様のためです。裏を返せば、買い手に配慮すれば、売り手は設定や、やることの幅が広がるのです。要は面倒なことが増えるわけです。
しかし、それをやることで売上げが伸びるのであれば、特に文句はございません。
売りたいものからサイトを選ぶ
ところで、何を売りたいかは決まっていますか? 将来的に色々手を出すのは良いことですが、まずは的を絞ることが大事です。
販売サイトによって、効率的に売れる商品の種類が違います。
Amazon・・・本(中古)・PC周辺機器・文房具・自社製品(新品)
楽天市場・Yahoo!ショッピング・・・ファッション(新品)
ヤフオク・・・ファッション・自動車パーツ(中古)・その他
かなりザックリとですが、分別してみました。一概には言えないのですが、それぞれのサイトには強みという物があります。
Amazonはファッションには不向き
例えば、Amazonへ衣類を出すのは効率が悪いのです。理由は掲載画像の見せ方にあります。衣類はサイズを重要視する為、詳細の記載はもちろんのこと、モデルさんを使った雰囲気撮影や、正しい色を見せる商品撮りの両面からアクセスします。
Amazonには画像の背景の制約、サイズや枚数、また記載文にも文字数制限があるので、向いているとは言えません。
楽天市場・Yahoo!ショッピングであれば、その辺りを気にすることもなく、同じショップ内での合わせ買いにも配慮があります。
Amazonはすでに出品されている商品があれば、そこへ便乗出品ができるという画期的なシステムがあります。撮影も商品情報もいらないので、出品がかなり楽です。群を抜いてショッピングサイトのトップに居続ける理由は、まさにこのお手軽さなのです。
ヤフオクは中古ファッション
上記にもあるように、中古の衣類は一点ものなので撮影やサイズ測定の手間が多く効率が悪いです。そういった部分を考慮した上で、より安全に取引ができるのは、やはりヤフオクでしょう。理由はお互いに納得した上での販売が出来るということです。
ヤフオクの欠点は、他のサイトに比べると値段が取れないということです。一概には言えないので、参考程度の認識にしてもらいたいのですが、Amazonの販売額を100%とすると、Yahoo!ショッピングで80%、ヤフオクで60%位になってしまいます。
利点といえば・・・
・販売が簡単である。
・ある程度のことは許される。
・オークションなので、値段がアバウトで大丈夫。
・販売最終日には、上位表示される。
要は売りにくいものが売れるというサイトです。なくなったら困りますよね。
あとは、自動車やバイクパーツなども探しやすいので売れます。まさに『こんな物が売れるの?』と思うことも少なくありません。
楽天・Yahoo!は出品が難しい
楽天市場・Yahoo!ショッピングには商売人という空気感が漂います。それは軽い気持ちでは手が出せないということだと思います。
とても不思議なんですが、とにかく出品が難しいのです。そして変えようとしない。よく例えられるのは『駅が二つ合体したようなサイト』という表現です。実際にやってみると、確かに混乱を招く作りです。運営しているベテランさんの意見は『毎日さわると、何となく分かってくる』ということです。
ヤフオクがほぼ完成系に思えるので、もうちょっと何とかなりそうな気もするんですけどね。それでいて『登録数が落ち込んでいる』と言っても、当然だとしか思えません。
何れにしても、もうちょっと分かりやすく入り口を広げてあげないと、やさしくないですよね。逆に『メルカリ』などのアプリ系に脅かされそうです。世の中、そんなに頭の良い人ばかりではありませんからね。
あと、販売するのには覚悟がいります。というのは商品数がないとカッコつかないんですよね。それが他のサイトとの大きな違いだと言えます。
効率が悪いことはしない
結局は仕入れと販売の差額で利益をあげるのです。だから最終的にはお金以外は残りません。いかに商品を通過させるかということです。
だったら効率の悪いことは、やる意味がありません。時間はお金です。
ハッキリ言ってしまうと、写真屋が撮れば商品は通常よりも高値で売れます。比較サイトで調べても、下回ったようなことは一度もありません。全ての行程も慣れてしまえば、結構早くこなせるようになります。
しかし、Amazonの出品を覚えてしまうと『これでいいなら、いいじゃん!』となるのです。得意の撮影が使えないのは痛いのですが、やはり効率は大事です。
とにかく仕組みを知れば、見えて来ることがあります。それは目標を置くことで、より明確になるのだと思います。