液晶モニターにより、露出は目に見える時代になりました。ほぼオートになり、もはや必要性を感じなくなりましたが、それでも現場によっては、今も活躍しています。
現在では優秀な露出計が、カメラに内蔵されています。
その仕組みやサイズには、本当に驚かされます。
機械式シャッターの時代、露出階調は『1』で多くても『1/2』でした。しかも、かなりアバウトな存在。メンテナンスが行き届いていないと、同じSSが耳で聞き取れるほどの違いがありました。
もはや誤差の範囲ではありません(/∇\*)
それに合わせて、単体露出計にも誤差(笑)がありました。それでも良く写るから不思議です。良い時代でした。
MINOLTA AUTO METER professional
ちなみに、なぜ現代でも単体露出計が必要か言うと『画全体の輝度差』をコントロールする為です。
例えばポートレイト撮影の際、テスト発光を行い見せたい部分の標準露出と正対する影の部分を測定します。フラット過ぎてもイケナイし、潰れ過ぎてもいけません。足りない部分を補うという時に『どれ位っ?』という疑問を数値化してくれるアイテムなのです。
『だいたい』が通用しない現場では、必須アイテムですよね。ちなみに僕は『ヒストグラム』を見ながら、何となくやっています^_^
露出計の使い方
INC or REF
使い方はシンプルですが、現代では使わない知識が必要なので記載致します。
まずは、測光方法を選択しましょう。
本体裏面のスイッチを、コインなどで切り替えます。
本体表面の右下窓で、現在の測光方法が確認出来ます。
INC(入射光)・・・主にモデルや商品撮影
REF(反射光)・・・風景など
例えば雪の中で人物をオートで撮る際、周辺の明るさに引っ張られ、顔が暗くなってしまうことがありますよね。フレーミングの面積が大きく関係しますが、意図と結果に大きな差が出た例と言えるでしょう。この場合は『INC』で測光すると、直接人物に当たる照度を測ることが出来るので、反射率の補正が不要となります。
同じく背面の『B.C』ボタンはバッテリーチェックです。
ASA or DIN
続いて、フィルム感度を合わせます。
『ASA』=『ISO』なので、分かると思いますが、それと連動した反対側の『DIN』はドイツの表記です。
ASA100=DIN21
ASA200=DIN24
覚える必要はありませんが、意味が分かると簡単に思えてくるはず。
EV
EV値の『EV0』とは『ISO100・F1.0・SS1秒』で適正露出になる光です。
明るさが倍になるにつれ数値が1つあがり、半分になれば1/2となります。
本体左右に『L:ロー』と『H:ハイ』があります。感度やSSを高くしたければ『H』という感じで、ダイヤルの赤ポチ位置を切り替えましょう。
さて、準備が整いました。
本体上部のセンサーを任意の方向へ向け、右側のボタンを押しましょう。
メーターが自動的に回転するはずです。
外側の数値:絞り『F8』
内側の数値:SS『1/60』
このように出たら、カメラの設定を同じようにして撮影してみて下さい。